
ナリワイとは、個人で元手が少なく多少の訓練ではじめられて、やればやるほど健康になり技が身につき、仲間が増える仕事のことです。仕事なんですが、生活でもあります。労務か、と言われればやればやるほど仕事自体が生活の充実に直結するので、労務ではありません。
高度経済成長期に、株式会社日本は成長のために多様な仕事や生業を絞り込み工業を中心とする産業に人を集中させました。その結果、得たものも大きいと言えますが、一方で生活と仕事は大きく乖離してしまいました。ライフワークバランス、という言葉は端的にそれを表しているともいえるでしょう。
ナリワイは、ライフとワークのバランスを考えるのではなく、そもそも生活から乖離してしまった仕事を個々人の手の届く範囲のほどほどの距離に近づけるものでもあります。
そのためには、一つの仕事だけで競争を勝ち抜くのではなく、様々な仕事をその適正サイズを見極め、それぞれを組み合わせて生計を建てていく、という百姓的な作戦や、そもそも生活の自給度を高め、不必要な支出をカットするという作戦の合わせ技が必要である、と考えています。
別に住宅ローンを組まなくても、自分で時間をかけて立てることができれば、それも一つの自由ですし、高い生命保険をかけるお金と時間を、太極拳などの自力で健康をつくる技の習得に使えば、そっちのほうが有意義ではないか、とナリワイでは考えます。
自由大学での「ナリワイをつくる講義」も第五期を終え、仕事を自力で作っていくネットワークができてきました。その拠点となる、訓練の場であり仕事場でもあるスタジオがいよいよ7月1日OPENいたします。
ナリワイは第一段階の拠点であった下馬土間の家を卒業し、第二段階では広く自力で仕事や生活を作る人のネットワークとして、切磋琢磨しながら仕事と生活の自給を目指して日々発展していく所存です。
それぞれ特殊能力を持った人たちが自分の持つ技術を教えあうワークショップなども行い、教育も自給していきます。各自がオリジナルのナリワイをつくると同時に確立した、ナリワイを暖簾分けしていきます。既に武者修行ツアーは、「ベトナム」ではじまりました。
主宰者の伊藤洋志も、大工仕事、簿記、サイト制作などナリワイ作りのための技能を習得すべく日々訓練中です。覚えたことは、様々な形でナリワイズに共有していく予定です。
ただ、つながることを求めるのではなく、それぞれが具体的な生活に役立つ技を身につけていく場をつくっていきたい。
本ナリワイサイトもリニューアルいたします。ゆるやかに新しくなっていくナリワイにご期待ください。
伊藤洋志 (2011年6月2日)