建てた家は村出身のパートナーアソーさんが取り組む伝統文化を伝える活動の拠点になります。
日本に帰国したメンバーはアカ族の鉈を入手し、日本でもアカバンブーハウスを試作しています。
興味のある方は行って終わりではなく、身につけた技を日本で活かす場を作っていきましょう。
もう一つの食文化探求チームは、日常の暮らしを探求します。アカ族の料理を作ったり、山の畑に入って野菜を収穫するほか、状況次第でミツバチを探したり川で釣りをしたりもします。
数名の村人がサポートでつきますが、彼らの動きを観察して、食文化について探求していくのが
それも武者修行の一環です。畑と言っても日本とは様子が違います。
これまでの実感ですが、共同で作業すると、意外と言葉が不十分でもコミュニケーションできる!
そこも面白いです。
ユースック村は、タイ北部、チェンマイ県のさらに北、ラオスとの国境にあるアカ族の村です。
「ユースック」とは「幸せに暮らす」という意味で、村の人口は約500人、78世帯が住んでいます。
ユースック村へはチェンラーイ空港から車で3時間ほど。
山で焼畑をして陸稲を育てたり、豚を育てて自給的に暮らしています。観光客は皆無です。
第1-2期で屋敷・小屋・東屋の3棟を建て、4期で屋敷をリビルド、5期で新たにテラスハウスを建てて、鍛冶場では鉈もつくりました。
かつては精霊信仰だったユースック村、家が完成した時には民族衣装で儀式のダンスを披露してくれました!
色鮮やかな飾りと銀細工の装飾が多いアカ族の衣装は、焚き火に映えます。
伝統文化を体感する機会は村人でも少なくなってきているので、この企画は文化を見直す
一つのきっかけになればいいなと思っています。
はじめまして!タイ武者修行の発案者の小泉清香と申します。
旅行、留学、そして就職と、20代の7年間をタイで過ごしました。
その後、日本に帰国しタイ語を使う仕事で就職、今はフリーランスでタイ語の翻訳をしています。
日本もいろんな刺激があってスピード感もあって好きなのですが、仕事が忙しくなったりすると、
「仕事のストレスを仕事で得た収入で解消しているなあと」思ったりします。
そんなときたびたびタイの暮らし方の無理の無さ、自然さを思い出します。
それを皆さんに体感してもらおうと企画して7期目になりました。
例えば、家。日本の家は高すぎる、とはよく言われることです。
30年ぐらいのローンを組んで自分の代だけ使う家を新築します。
その間は、あまり気が休まりそうにありません。
ところが、タイの山岳民族の村では違います。
「人が住む空間は、顔見知りが寄り合って作ることができる」
というのです。つまり、村人が協力し合って材料を集めて建ててしまうのです。
日本と違って、竹を中心に軽くて丈夫な自然の素材をうまく使って建てるので作業が早い!
日本でも夏の間のサマーハウスならかなり快適そうです。(冬は厳しいでしょうけど)
そして完成後には、
「タイのあの村には自分たちで建てた家がある、あそこに行けば住む場所はある」
という感覚をみなさんと分かち合えたら、と思います。
“住”での例を挙げましたが、そういったことを、この企画では自分の手と体を使って経験します。
家に関して言えば、経験者が多くなってきたので、日本でも復習をかねて建てる機会がつくろうと
と考えています。皆で建てた竹の高床式住居で昼寝できるような避暑地がつくれたら面白い!
伝統的なアカ族の家は、壁と床は竹、屋根は茅(かや)でできています。窓はありません。
簡素な造りのため工期は短く、本当に1週間から10日ほどで家が建つといいます。
家の中にはいろりがあり、
おこした火で竹や茅をいぶして家を丈夫に保つという実用的な効果のほか
家族の団らんの場という文化的な役目も担っています。
ところが、村を歩いていると、トタン屋根の家屋も目立ちます。
聞けば、「安くて修理が簡単だ」という理由で、最近は屋根をトタンにすることが多いのだそう。
すると、空気が外に抜けないので いろりは中に作れず外付けになります。
結果として、家族で過ごす時間の流れ方に変化が生じます。
そうなんです、屋根を変えると囲炉裏が変わる、そして人間関係が変わってしまうのです。
「アカ族の文化が消えていくのが心配だ」
とアソーさんは言います。
また、少しでも農作物を高く売るために見栄えを良くしようと
畑の土にこれまで使うことのなかった化学肥料、農薬を使うためか
アレルギーなど、以前はなかった病気がでてきているという話も聞きました。
「ほんのすこし高く売れた分の収入が、病院代に消えていく」という言葉を聞いて
「ストレスを溜めて貯めたお金でストレスを発散している」という
わたしが日本で感じていたことと同じことが、ここでも起こっているんだ、とハッとしました。
アソーさんは言いました。
「ぼくのお父さんは、アカ族の家を建てられる最後の世代になるかもしれない」
これを聞いて立ち上がらないわけにはいかない!
この企画に対する種火にしっかりと火が付いた瞬間でした。
タイでは、法律により外国人が土地を所有することができません。
土地をどうするか、家を建てるにあたって、これは大きな障壁でしたが
アソーさんが自分の土地を提供してくれたことにより、この企画が現実のものとなりました。
「今を変えるには、将来のことを考えないといけない。
そして先のことを見るには、自分たちの伝統を知らなければならない」
が持論のアソーさんも、この企画に大きな可能性を感じています。
外国人が、村での暮らしをそのまま楽しみながら過ごす光景は
村の人たちの目にはどのように映るのでしょうか。
彼らと率直な意見を取り交わすことも、今回の武者修行の大きな目的のひとつです。
※村ではホームステイの予定、シャワーがありますがお湯はでません。
武者修行ということで、できるだけ荷物を少なく機動性を高めることをお勧めします。
ユースック村では、村や山や畑で村人たちとともに過ごしながら、
彼らのリズムや知恵や技に、間近に見て触れて吸収していきます。
最終日には、お世話になった村の人たちを招いてパーティーをする予定です。
宴の乾杯は地酒であるラオカーオで!
ユースック村での滞在中は、こんなことも計画しています。
山に朝日を見に行く
竹ごはん
ランタン飛ばし
アカ族の伝統音楽
星空を見る
乾期で空気が澄んでいるため、星がきれいに見える時期。
村の方におすすめの場所を聞いて寝転んで星を眺めたいですね。
余暇時間に何をするかは、状況や参加者のみなさんが何に興味があるかによって臨機応変に決めていきます。
このプロジェクトは、何度も村に通って村の人たちと信頼を築きながら作っていきました。
その結果、
その国を知るには農村と街の両方を見ておきたいところ。チェンラーイの街探索も予定しています。
こんなことができるかも
ちなみに、武者修行なので、どうしても!という方がいたら現地解散で前泊や延泊するのも可能です。
このアカ族の伝統家屋を建てるタイ武者修行がはじめとなって、色々なことを計画しています。
別棟となるトイレを土で作る計画や、竹で家具を作る計画、
さらに隣の畑で野菜やコーヒー豆を有機栽培する計画など、
いろいろな計画を構想しています。
いずれにしてもよい形で文化や村を継承していく一助になるように
継続的に関わっていけたらと考えています。
参加者の皆さんもそのメンバーです。
滞在中、構想や実現したいことが出てきたらぜひ提案してみてください。
最後に
いろいろな切り口のある企画なので、興味の方向がさまざまな人たちに集まってもらえるといなと思っています。
同じ釜の飯を食べ、一緒に家を一軒建てた経験を共有する仲間ができたら、力になります。
一期生のなかで、日本で竹の家を建てる計画が進んでいて、ついに候補地が見つかりました。
仕事を休めるか分からない段階でもOKです、行きたい!と思われたらひとまずエントリーしてみてください。
キャンセル代が発生しにくいタイミングで飛行機を確保します。
最後にこれまでの様子をご覧ください!
本プロジェクトを構想しはじめた頃の創設者(現顧問)
「タイ武者修行」於 チェンライ県ユースック村(タイ王国)
《日 程 》2025年5月1日(木)~6日(水) ※事前顔合わせ会あり
《費 用》現地参加費18.4万円※4/30夕方(or5/1朝)現地チェンライにて集合予定
※4月30日の滞在場所はこちらで用意します。
※23歳以下割引あり
《定 員》 10名 ※定員超過の場合は早めに締め切ることもあります。
《応募〆切り》 一次〆切4月1日…それ以後はチケットが確保できれば参加可能。
※応募多数の場合は45歳以下優先の上で選考します。
(建築材料費/現地通訳/ホテル代/食事朝昼夕/体験費用/現地移動費/事前調査費用含む) ※日本から参加の方はご自身でチケットを準備する必要がありますが、希望があれば推奨ルートのチケット代行手配を案内します。 ※村以外での飲食代が別途必要になります。日本人は30日間の滞在まではビザ不要です。
【発券・キャンセルについて】
※出発の2週間前までキャンセル可能なので行けるかわからない段階でもエントリーください。
第7期に参加希望の方は以下のフォームをご記入の上、申し込みボタンをクリックしてください。
企画運営=伊藤洋志(ナリワイ・武者修行プロジェクト) 顧問=小泉清香